輪廻転生
輪廻転生という言葉がありますが、これは死んであの世に還った霊魂、いわゆる魂がこの世に何度も生まれ戻ってくる。という意味だそうです。(Wikiから引用)
また、聖書によると、悪魔より神様の方が人間を殺した数が圧倒的に多いんだそうですね。はてさて、悪いのはどちらなのか…。
これは地球の人口が70億を突破し、経済や医療技術が発達しているこの現代における天界の神様のお話。
天界では下界の平均寿命の延びで天国が経営難になっていた。
この状況を作ったのは輪廻転生法を施行させた神様の責任によるものであった。
神様「えぇっと、本日皆に集まってもらったのは他でもない。この天国の経営難のことである。誰かこの由々しき事態を打開する策を持っている者はいないか?」
天使「そうですね…。では、下界に降りてビラを配るのはどうでしょう?1回生ならとりあえず新歓までなら来ると考えられます。天国の雰囲気が自分に合ったら残るでしょうし、また、我々がラク単の講義を教えたりすることで恩を売り、後輩を残すことでサークルの存続にも繋がります。」
神様「何を言ってるのかさっぱり分からんわ。うーん、下界にいた経済や政治に詳しい者を起用してみるのはどう?」
天使「適任者に心当たりがおありですか?」
神様「そうだなぁ……アドルフ・ヒトラーはどう?」
天使「ヒトラーは輪廻転生法の順番が回ってまいりまして、下界へ降りています。現在は国の大統領になりまして、好き勝手やっております。進撃の巨人でも読んだのか、国に巨大な壁を作ろうとしています。」
神様「そっかー…。」
聴衆「そもそもお前が輪廻転生法を施行したのが悪いんだろ!」
聴衆「「「そうだ!そうだー!」」」
\やめちまえ!/\そうだ!ヤメロー!!/
\ヤーメーロ!!/\ヤーメーロ!!/\ヤーメーロ!!/\ヤーメーロ!!/
ダンブルドア「静まれぇぇぇぇぇええええええええ!!!!!!!!!みな静粛に!!!!!」
聴衆「・・・・」
神様「聴衆コワ…マジコワ…近寄らんとこ…そうだ、日本の織田信長はどうだ?」
天使「織田は現在、アニメや漫画に引っ張りだこでスケジュールがとても合わせられません。この前は1クールに2本のアニメに出ていた程です。ゲームでは戦国時代の後輩にも引けを取らず、明智に復讐に復讐を重ねる毎日です。表情はとてもイキイキしていて、今にも昇天しそうです。」
神様「そっかー…。」
天使「まことに遺憾ながら、下界の人間は死に対する恐怖から医療技術を各段に発達させています。最近では日本が他人のiPS細胞の移植の臨床実験を厚生労働省が了承しました。これは人間の内臓のスペアが生成できるようになります。また、アメリカでは人間の細胞が入った豚の胎児の作製に成功しています。」
神様「倫理的にどうなのそれ…マジヤバナイ?」
天使「マジヤバイです。では、思い切って天国の改修工事をしてデザインを一新してはそうでしょう?」
神様「この経営難のときそんな金どっから出てくるんだよ…」
天使「最近、天界に来たスティーブ・ジョブズという男がいます。彼は下界で多くの電子機器を開発、デザインし、世界に衝撃を与えました。」
神様「彼なら低コストで仕事を引き受けてくれると?」
天使「はい。」
神様「で、そいついま何してんの?」
天使「地獄の方が資金難には困ってはいませんし、新たな地獄の開発を頼まれてヘッドハンティングされました。なので地獄へ…」
神様「そっかー。」
天使「はい…」
神様「じゃあ根本的なところから変えるか。とりあえず手っ取り早く人間を死にやすくすればいいんだろ?」
天使「そういうことになりますね…」
神様「そうだな…まずは小さな国で実験をして全世界に広めるのが得策だな。そうなると島国がいいな。」
天使「日本という国がありますが」
神様「名案だな。そこにしよう。お年寄りは放置してもしばらくすると死ぬから無視だな。子供を天界に連れてくるのは気が引けるから、いい年した大人からだ。それも、我々が殺したのではダメだ。本人の意思で死ななくてはならない。」
天使「はい。」
神様「まず、世の求人内容と実際の労働条件に相違を持たせろ。そうだな、主に労働時間と給与を割に合わなくさせろ。出社5:00退社27:00が理想形だ。」
天使「はい。」
神様「それと、男にはあらゆるハラスメントをさせろ。セクハラ、パワハラ、アルハラ、モラハラ、マタハラなんでもいい。それと、喫煙者撲滅キャンペーンをして社内の喫煙所全部廃止。渋谷駅前の喫煙所も取っ払え。」
天使「かしこまりました。」
神様「それと、日本の人間が集まりやすいところに列車を走らせろ。地下鉄もだ。」
天使「仰せの通りに。」
~数年後~
天使「神様、日本の自殺率が世界一になりました。世界では絶望の国などと呼ばれています。」
神様「そうか、勤勉でマジメな日本人が天界に増えて私も嬉しいぞ。」