絶賛ゆとり中。

泣いている人を見ると笑ってしまう。

死は7日以上待ってくれない

 
半袖!!短パン!!浴衣!!お祭り!!
 
 
そうなんです!今年も夏がやってきました。
 
 
いやね、夏は別にいいんですけど、、、
 
 
 
 
暑いんじゃ!ボケコラアホォォオオオオ!!!!
 
 
もうね、寝苦しい。寝汗がすごい。ナイアガラの滝か!ってくらい出る。身体中の水分全部持って行かれてる。このままミイラ化するんじゃないかってくらい朝は喉渇く。
 
 
 
天気予報士が「今年の夏は過去最高の…」って言ってて(はいはい、それは去年聞きましたー。というか、毎年聞いてるんだが…)なんて思いながら朝ごはんをモグモグ。
 
 
そして、なんだかんだありながらも、家を出る。
 
 
 
家から最寄り駅までは歩いて10分くらいなんですが、ほとんど日向。日向日向日向。あの、ドア to ドアの叶姉妹顔負けの見事な日向 to 日向。この上なく暑い。
 
 
 
それでね、日向歩くわけですよ。ヒマだから携帯いじりながらね。画面を見てるけども、ちゃんと視界には道路も入ってて、我ながら器用だなーって思ってた。
 
 
 
そしたら、いきなり、黒い小さな物体が視界に入ってきて、(あ、コレ、踏みそう…)と思ったけど、時すでに遅し。もう次の一歩は踏み出している。
 
 
そして、その黒い物体と自分の中の見たことのある記憶を一瞬で照らし合わせて理解した。記憶の引き出しを開けまくった。もう、すごい勢いで開けた。パズーが40秒で支度しな!と言われて、2秒で準備できるくらい早かった。8月31日に一ヶ月半分の日記を書き終えちゃう小学生並に早かった。
 
 
 
そう、死んでるセミね。コイツ、7日間やり切った顔してる。oh…
 
マジ7日間お疲れ。安らかに眠れ。
 
 
 
 
んでね、セミを踏むのは極力回避したい!と思い、タンッタタタン‼と不規則なステップを踏んでた。
 
無事に回避成功。頑張ったね。アレ?今のステップ、マジ上手くね?って自画自賛してた。
 
 
 
でも、それに驚いたのか、死んでるはずのセミが鳴き出してビックリして、出したことない変な声出ちゃった。
 
 
 
もうね、後ろを歩いてた女子高生も「!?!?」な顔してたし…
 
 
もう死にたかった。
 
一刻も早くこの場を離れたかった。この野郎、セミめ。生かしておけぬ…
 
 
 
もう駅まで早歩きですよ。競歩くらいのスピードですよ。この暑さの中。アホかと。
 
 
 
 
やっとこさ、駅に着いたらちょうど電車がきて、心の中でガッツポーズ。ヨッシャ!
 
 
 
クーラーが効いてる車両に乗り込みました。涼しい。なにこれ。プチ天国や〜。ありがとうクーラー!ありがとう科学技術!
 
 
 
あー、暑かったー。なんて思いながら、ドア付近で持ってきたうちわで扇ぎながら携帯いじってたら、ブゥ〜ンブゥ〜ンという音が…!!またなんか黒い物体が飛んでる…!!
 
 
本日二度目の記憶を総動員した。
 
 
 
見たらハチ。
 
 
 
 
パターン黄色!ハチです!
 
 
 
 
もうマギとか使わなくてもシルエットでわかる。なんでだよ!なんでお前が乗ってんだよ!!!
 
 
 
もう若干パニック。普段、そんなに焦らないけど、この時ばかりは焦る。もうやめてくれ。
 
 
 
やべえやべえ…と思ってたら、こっちにハチ襲来。
 
 
思わずうちわで交戦。が、アイツ、なかなか素早い…
 
 
 
クソッ!素早さの鬼という異名を持つあのゴキブリとは比べものにならねえ…。ゴキブリと対戦したときとは全く違う…!!なによりスプレーという絶対的な武器がない。
 
 
 
飛行タイプと戦うのは初めてではないけれど、奴らは針を持ってやがる…。刺されるのは絶対避けたい。
 
 
 
というか、よく考えたらうちわで強く扇いでハチの飛行軌道を崩してるだけだった…
 
 
でもこっちは必死。体クネクネさせてうちわブンブン振り回してた。マトリックス並のイナバウアーなんかも披露してた。
 
 
そのとき思ったんだ。これって周りから見たらハチとうちわ持ってチューチュートレイン踊ってるように見えるじゃん。なにこれ恥ずかしすぎる。
 
 
つーか、なんで隣のベビーカー押してる主婦はそんな涼しい顔できるわけ?もしかしてハチとか大丈夫な人ですか?
 
 
でも、こちとらそんなことを気にしてる余裕はなく、ハチと交戦中。相変わらずうちわブンブン振り回す。そのとき運良くうちわがハチにクリティカルヒット
 
 
ハチ選手たまらずダウン。足下に無情にも落ちてゆく。歴史的な一発K.O.勝ち。
 
 
 
彼ね、足とかピクピクしてた。へへへ、ざまあみやがれ。
 
 
ハチもハチで「クソッ!俺の負けだ…。いい試合だったぜ!」みたいな甲子園球児並の顔してた。スポーツ青春マンガみたいになってた。
 
 
しかし、そこへちょうど良く電車が駅へ到着。ドアが開くと同時にハチを蹴り出す。トドメのシュート。
 
 
「へへっ!二度と会いたくねえな。お前は地下強制労働施設行きだ…」なんて思いながら、のシュート。
 
 
もうザックからお声がかかってもおかしくないレベルのキレイなシュートだった。
 
 
 
 
 
 
お疲れ。セミとハチはもう勘弁してください。

夜中の蚊は死すべし

 
 
夜中にね、起こされて。
 
 
左手首の痛みと痒みで。いや、厳密に言うと、「痛み:痒み=7:3」くらい。
 
 
寝てる間に痒くて掻きむしった痛みで起きたらしいの。
 
なんなの、この感じ?自分の寝言に驚いて起きるみたいな悲しいこの感じ。
 
 
んでね、電気付けて確認してみたら、おそらく蚊に刺されてるっぽいのね。
 
まだ5月じゃん?まだみんな春服着てるじゃん?
 
なにコレ?ちょっと夏を先取りしちゃった感じなにコレ?
 
もしかして今、時代の最先端突っ走ってる!?そのうちパリコレとか呼ばれちゃう!?確かにここ最近、暑いけどさ。今なんてパンツ一枚で寝ちゃってるけどさ。
 
とか、思ってたけど、今、何時だと思ってんの?まだ2時よ?
 
蚊とかマジ早起きすぎ。
 
 
でも、蚊を相手してるほど起きてらんないし、眠いからとりあえず蚊取り線香取り出して二度寝開始。
 
 
 
 
 
 
 
プゥ~ン……プゥ~ン……プゥ~ン……プゥ~ン……
 
 
 
 
 
 
 
 
プゥ~ン……プゥ~ン……プゥ~ン……プゥ~ン……
 
 
 
 
 
 
 
 
プゥ~ン……プゥ~ン……プ うるせぇぇぇぇぇえええええええ!!!!!!!!!!!!
 
 
 
 
蚊取り線香が全く仕事しない。
 
煙だけ出して仕事してるフリしてる。ただただ煙い。呼吸しずらい。ちょっとした火事みたいになってた。
 
 
使えなすぎて電気付けて「お前は地下強制労働施設送りだ!」とか言いながら鎮火したらなんか暑くなってきたので、半裸で三度寝開始。
 
 
今、思えばやらなきゃよかったと後悔。
 
時間よ戻れ。
 
 
 
 
 
 
 
 
三度寝した朝はいつもと違う寝起きでした。左の乳首に違和感。
 
まさかな……いや、ないない。ないでしょ。どんな確率だよ……。もしかして乳ガン…!?いやいや、ないない。ないって。ありえん。
 
 
 
 
んで、恐る恐る確認してみたら……
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
あぁ………
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
左乳首を蚊に刺されました。しかも割と掻きむしってる…。ヒリヒリして3日間痛かったです。

口内炎のせいで切ない気持ちになった

 

 

いつものように起床して、

 

いつものようにトイレに行き、

 

いつものように顔を洗い、

 

いつものように歯磨きしたところまで普通と変わらない日常だった。

 

“ヤツ”が現れるまでは……。

 

 

 

 

 

 

歯磨きをしていたときから「なんかちょっと違和感あるなー」とは思ってたけど、朝ごはんの味噌汁飲んでたときに確信した。

 

“ヤツ”がいる。コレは間違いない。そう。

 

 

 

 

 

 

口     内     炎

 

 

 

うそぉぉぉぉおおおおおおおん!!!!!!!!!

 

 

あの独特の違和感、痛み、食事のときの邪魔さ加減。

 

どれをとってもピカイチ。口内炎さん。

 

 

マジでこの世から抹殺されるべき。

 

 

 

つーかさ、なにシレっと人の口に居候してんの?バレるに決まってんだろ。自分の身体の点検くらい毎日してるし。

 

 

全員集合!!これから点呼、お呼お口の中の点検を行う!……よし!全員いるな!では点検を始める!上唇の裏はっと……レロレロ…異常なしだな。次!下唇の裏はっと……レロレロ…こっちも異常なしだな。次!左頬裏!レロレロ…うん。コレといった異常なし。次!左頬裏!レロレロ……!?……誰だお前!!

 

口内炎「朝食のご飯粒です!」

 

 

騙されない。コレは7285452歩譲っても騙されない。だって日本人だし、お米の国だし。食生活の欧米化と言われてるけど、我が家ではお米が主食だし。仮にインディカ米だったとしても見分けられるし。もっとマシなウソつけよ。普通に気付くし。アホか。彼氏の家の寝室に長い髪の毛発見した彼女くらい気付くし。

 

 

 

いや、でもね、彼女の方も浮気される要因?みたいなのはあったよ?夜ふかししたり、夜中にラーメン食べたり、運動不足だったりしてたよ?

 

だから、彼氏という名の左頬裏くんも構ってくれないから、つい下心が出て元カノという名の口内炎ちゃんに手出したのかもしれないよ?

 

 

 

 

 

ホントになにコイツ?邪魔すぎ。日中も寝てるときも舌でイジっちゃうし、なんなの?放置したら心なしかデカくなってるし、めんどくさいこと、このうえないんですけど?それ以上でもそれ以下でもないんですけど?

 

 

肥大しすぎて間違えて噛んじゃうし、噛んだら噛んだで血という名の涙を流すし、痛いし。なんか透明のクソマズい液体出てくるし、エイリアンでも生まれるんじゃね?コレって口内炎じゃなくて寄生虫のタマゴでも産み付けられたんじゃね?ってなんか怖くなるし。怖すぎて朝も起きれないし。

 

 

痛みも共有しなきゃいけないとか一心同体かよ。やだよコレ。つらいよ。

 

あのね、君とは一生分かり合えないと思うんだ。

 

おそらくね、水と油くらい交わり合えないと思うの。ドコモとiPhoneくらいの仲だと思うの。アンパンマンバイキンマンくらいの間柄だと思うのね。

 

 

この際だから改めてハッキリ言わせてもらうけど、邪魔なんですよ。迷惑メールくらい鬱陶しいし、鼻の下の溝くらい需要がないわけ。

 

 

んでね、こっちはね、もう今からでも不可侵条約締結するくらいのスタンスなんだ。いや、むしろ締結したい。そんで、もう二度と干渉してこないでほしい。思春期の男子の部屋にノックもなしに入ってくるお母さんくらい干渉してこないでほしい。彼女といい感じの雰囲気だったのに、勝手にお菓子とお茶持ってくるお母さんくらい干渉してこないでほしい。お互い気まずくなって、「続きはまた今度ね…」ってなっちゃってそのまま結局別れちゃうくらいお母さんの威力は絶大だから。

 

 

 

こちらとしてもね、居候されると迷惑なわけです。

 

なんとかこの呪縛から解放されたい。早く追い出してしまいたい。

 

 

なんてお風呂入りながら思ってたら、「ん?コレってさ、風邪みたいに他人にうつしたら治るんじゃね?」って結論に至りまして。

 

 

「じゃあ、どうやってうつすか?」って考えましたところ、もうキスないと。ああ、やってやるよ。もうここまできたらやってやると。行けるところまで行ってやるよチクショーつって。

 

 

 

そのときに「うわぁぁぁぁぁぁああああああああああ!!!!!!!!!!キスしてえええええええええええええええッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」って切実に思った。一刻も早くキスしたくてしょうがなかった。

 

 

 

 

 

 

でもね、冷静に「ん?ちょっと待てよ…。キ、キスする相手いなくね?」つって。

 

 

 

 

 

 

 

 

それで、この一刻も早くキスしたい気持ちのやり場に困って、湯船に浮かんでた洗面器にキスして「何やってんだろ…?」って死にたくなったのはまた別のお話。

便意は判断力を低下させる

 
 
 
 
いつからか、胃腸が以前より弱くなった今日この頃。
 
胃腸が弱いと危ないのが急な下痢ね。
 
あんなの死に値するほどだって。いや、ホントに。電車での下痢は一瞬で自分との戦いになるからね。
 
電車の揺れとか冗談抜きで危ないですよね。漏れるって。手加減くらいしてくれてもいいじゃん。なんなの?
 
 
 
 
この前ね、帰りの電車乗ってたら、お腹が急に緩くなってね。
 
オイオイオイ!マジかよ。このタイミングかよ。最寄り駅まであと2駅くらいなのになんで緩くなっちゃう?いや、おかしいよね?タイミングおかしいよね?絶対おかしい。
 
柳沢みたいに「急にボールがきたので」って言っちゃうくらい予想外のタイミング。
 
 
顔は平静を装っているけど、内心はなかなか焦ってた。
 
(うわぁぁぁああああ!!!!ヤバイヤバイヤバイヤバイ。漏れる漏れる漏れる漏れる漏れるって!このお尻の感触はアカンやつだぁぁぁああああ!!!!!落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け。あと2駅だ。これなら乗り切れる。大丈夫だ大丈夫だ。お前ならいける!信じてるぞ肛門括約筋!)
 
 
なんて励ましてたら、結構すごい電車揺れるのね。
 
いきなりガタンッ!とかいって。その度に肛門括約筋がね、悲鳴をあげるわけ。
 
肛門括約筋「ギャァァァアアアア!!!!!!ムリムリムリムリ!!!!もう限界です!!このウンコは塞ぎきれないです!!だって電車揺れるもん!!ギャァァァアアアア!!!!!!」
 
その度に頑張れ!お前ならいける!って自分の肛門括約筋にずっと励ましてた。
 
もうね、完全なる他力本願。
 
 
ピカチュウだったら、サトシに
 
「お前、いっつも命令してばっかやん。敵が攻撃してきたら、かわせピカチュウ!とか言って全部俺任せやし、バトルに勝ってもこれといった報酬はもらえへんし、ブラック企業かここは?あ?電光石火も以外とキツイんやで?最近はもうお前に腹立ってきてるから20パーくらい手ェ抜いてしてんねんで?」
 
とか文句言ってくるくらい他力本願だった。
 
「オラに力を分けてくれーーっ!!!」って言ってる悟空くらい他力本願だった。もうクズの極みだった。
 
 
 
そんなこんなで励ましてたら最寄り駅に到着。長かった。これほどまでに長く感じた電車は乗ったことなかった。
 
降りてそのままトイレという名のオアシスへ直行。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
全部埋まってるうううううううううう!!!!!!!!!!
 
 
なんなの?えっ!?ウソでしょ?なんで2個とも使用中なの?
 
 
一瞬にして行き場をなくしました。ウンコしにきたのにウンコできないし。なんか後から入ってきたおじさんに「えっ?なんで突っ立ってるの?トイレになにしに来たの?」って顔されたし。
 
 
早く出ろよ!!!オラ!!どうせ携帯でもいじってんだろ!?オイ!!!お願いです出てください。もうホント、、、なんでもしますから。
 
 
出ちゃうよ…もうそこまできてるから。貞子だったら、とっくに井戸出てきてるから。クラウチングスタートだから。「よっしゃ!今日もいっちょ画面から出てやるか!」って気合い入ってるから。ちょっとフライング気味だから。
 
 
 
 
 
 
 
長い。長すぎる。早く出て来い。
 
ここまでくると、もう家帰った方が早いんじゃね?って思えてきたんだけど、今はトイレにいるのね。さっきから死ぬほど行きたかったトイレなのね。
 
ここから家まで10分くらいだけど、今のコンディションだと確実に15分オーバーはする。仮に家まで行くとして、その間に個室空いたらどうする?だったら待つ方がいいな。ウンコだってせいぜい5分で終わるだろ。早く出ろよー。
 
とか、もう考えて焦ってた。
 
 
もうね、なんとか気を紛らわそうと必死でトイレの天井の四隅とか無意味に眺めちゃったりしてるのね。遠い目になってるのね。
 
全神経を肛門括約筋に集中させてなんとかウンコを塞いでるのね。
 
 
でも、肛門括約筋がもうムリ!って言ってるから、とりあえず扉ノックしてみた。
 
 
コンコン……。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
無視してんじゃねええええええええ!!!!!!!!ぶっ殺すぞ!!!!!!!!!
 
 
そしたら、もう一つの個室の人がね、隣の個室がノックされたので、空気読んでくれて出てきてくれました。
 
そなたこそ真のトイレの神様!!!!!!!!ありがとうございます!!!!!!!!つってちょっとテンションあがった。
 
 
 
 
 
さて、もう個室にも入ってすることは決まってます。
 
 
シャトルは無事に切り離し作業を完了しました。

カフェテリア

 
 
この間、1人でカフェに行ってきました。
 
カフェってオシャレな人しか入れない雰囲気出してるじゃないですか?(勝手なイメージ)
 
スターバックスなんちゃらとか、ドトールなんちゃらとか。絶対、行けない。いや、入ったことはありますよ。でもね、なんか入れない。
 
 
それでね、そのカフェに行くのは地元にあるのに初めてだったから緊張してたんですけど、入ってすぐに、店員さんが来て、
 
「いらっしゃいませ!何名様ですか?テーブル席とカウンター席がございますが、どちらになさいますか?奥が喫煙席、手前が禁煙席となっておりますが、タバコの方はお吸いになられますか?」って。
 
早口だった。短時間に大量の情報が飛び込んできた。
 
あぁ…鋼の錬金術師エドが人体錬成したときに扉の向こうで見た光景を「真理」って呼んでたけど、地元にあったわ真理。
 
簡単に扉開いちゃったわ。
 
なんか、カランコロンって鳴ったわ。
 
通行料として、「えっ!?」って聞き返しちゃったわ。
 
そしたら店員さんがもう一度、笑顔で聞いてきてくれるの。この時点で、心折れた。
 
「1人です。禁煙席で。テーブル席空いてますか?」って折れた心を励ましながら言った。
 
そしたら、店員さんが
 
「申し訳ございませんが、禁煙席のテーブル席は空きがございません。喫煙席でしたら空きがございます。禁煙席ですと、カウンター席でしたら……」
 
もうね、とっさの判断だよね。
 
「じゃあ喫煙席でいいです!」
 
早く座りたかった。この地獄から解放されたかった。自由の身になりたかった。
カウンター席なんて店員さんと近すぎて余裕でその場で躊躇なく舌噛み切って死ねる。
 
 
んでね、喫煙席までご案内されました。
 
移動中に禁煙席を突っ切るんだけど、禁煙席の人たちの目は完全にこっち向いてた。
 
でも、そんなのね、ポケモンの2ばんどうろの草むらで遭遇する、コラッタにらみつけるくらいにしか感じなかった。
 
にげるのコマンド連打ですよ。
 
押しまくった。親の仇か!ってくらいの勢いで押した。
 
連打してたら、ようやく2ばんどうろ抜けたね。
 
そしたら店員さん、「ごゆっくりどうぞ」と。
 
よっしゃ!解放された!つって。でも、もう心ズタボロなんですけど。全身傷だらけなんですけど。ここまできて言うのもアレなんですけど、もうすでに帰りたい。
 
さすがにそれはお店に悪いので、一番奥の窓際のテーブル席に座りました。
 
座ったらすぐにホールの店員さんが来て、お水くれた。お水渡しながら、「ご注文の方、お決まりになりましたらお呼ください」って。
 
もうね、こっちはそれどころじゃないんですよ。
 
早くポケモンセンター行ってレポート書きたかった。
 
だからね、平静を装いながら「は、はい…」って。
 
でも、動揺して持ってきた本落としちゃった。
 
でもセーフ。3秒ルール適応。入れてたしおりが完全にフライアウェイしたけど、大丈夫。3秒ルール適応。
 
拾った瞬間、あっ!この空気はアレだ!コレはアレだ!時間が解決してくれるパターンのヤツだ!
 
ひらめきましたよ。人間、ピンチのときは頭の回転が早くなるんですね。
 
今なら「Q. このときの作者の心情を書きなさい」に難なくスラスラと答えられる自信がある。
 
本を拾って読み始めました。
 
 
 
多分、1時間くらい経ったのかな?休憩しようと思って気付く。
 
 
そう。飲み物を注文してない……!!!
 
動揺を隠しきれたか分からないけど、とりあえず落ち着け。平静を装え。大丈夫だ。もうコイツらには一生会わないんだから。って、自分に言い聞かせた。
 
でもね、終わった。死んだ。これは確実に死んだ。ゴルゴ13だったら頭撃ち抜かれてる。
 
「注文しろよ!」って思うじゃん?
違うの。今さら頼めない状況。察して。
 
 
ここで選べる選択肢は4つ。
 
A.気にせず注文。
 
B.とりあえずメニューを開く。
 
C.読書続行。
 
D.死ぬ。
 
 
焦る。コレは焦る。
 
で、焦りすぎて友達にメールしました。いきなり切り札使いました。それだけ切羽詰まってたんです。
 
みのもんたも「えっ、まだ1問目だよ?」って聞いちゃうレベル。
そんな質問は池上さんにでもしてくださいって思いながら完全にスルーしてメールを打ち始める。
 
完璧なスルーでした。LINEで例えると、メッセージを通知センターで読んで既読付けずにスルーするくらいの超高等テクニック。
 
「カフェなうなんだけど、完全に飲み物頼むタイミング失った…タスケテ…」
 
友達「今頼めよwwwwwww」
 
 
 
 
今         頼         め         よ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
なに笑ってんだぁぁぁあああああああ!!!!!!
 
ダメだコイツ…分かってない…。そういえば、この人はカフェ大好き人間だったわ。スターバックスなんちゃらコーヒー大好き人間だったわ。
やはり、この状況を打開するにはAの選択肢しかないというのか…。仕方なくメニューを開きました。コーヒー1杯、500円。Oh...
 
もうね、ホールの店員さんがね、ちょくちょく見てくるのね。ここまできたら、店員さんたちが何を思ってるのか手に取るように分かるんです。
 
「早く注文しろよ。場所だけとって邪魔なんだよボケ。テーブル席の無駄遣いだ…」 
 
もうね、諦めました。結局、Cの読書続行を選択。
 
お前ら店員の目なんか気にするかってーの。
 
 
しかし、なかなか読書に集中できないので、なんとなく店内の音をきいていました。
 
そしたらね、ここでは絶対、飛び交わない単語が耳に入ってきました。最初はハッキリ聞こえなかったんですけど、なんか言ってるんです。耳を澄まして聞いてみました。
 
「…チ……ン」
 
「チンチン」
 
!?ですよ。ホントに。衝撃。
 
隣に座ってるオバちゃん3人が孫のチンチンの話をしていました。ここでする話かよオイ。思わず笑いそうになりました。
 
オバちゃん1「ウチの孫はお風呂からあがってきたら、走りまわるのよ。その度に追いかけて体拭くんだけど、拭いてるときにチンチン引っ張たりしてね…」
 
オバちゃん2「あら~、ウチの孫は朝起こしにいくとパンツに手入れて寝てるのよ~。旦那もたまに入れてるわ。やっぱり男の子ってチンチン好きねぇ~」
 
オバちゃん3「チンチンって若い頃にちゃんと手入れしてあげないと…」
 
もうコレ以上は書けない。なんか書いてて悲しくなってきました。
 
これだけ大胆だとこっちも不安になってくるわけです。
 
(アレ…?カフェってチンチンの話するところだっけ?もしかして入るところ間違えたんじゃ…?)って。
突如、笑ってはいけないカフェテリア24時が始まったわけです。逃げたかった。でも、Cの選択肢を選んでしまった。
 
今、思えば、C選んだって何も状況変わってないじゃん!って思った。
 
過去へ戻りたい。インターネットだったら左上の戻るボタン連打してる。トップページのGoogleまで戻ってる。そのくらい戻りたかった。
 
もう降参です。負けました。イヤホンつけました。初めからこうするべきだった。無理やり読書続行。
 
オバちゃんたちが気になり過ぎて全然、読めてなかったけど。
 
 
んで、30分くらい読書してるフリしてたら、オバちゃんたちが帰りました。よかった。助かった。ふと、時計を見るともう18時。そろそろ帰らなきゃいけない時間。
 
何も頼んでないけど、そんなん知るか!帰るったら帰る!
 
でも、さすがに気が引けたので、伝票の裏のお客様の声をお聞かせください。って欄があったので、そこに「何も頼まずに長居してごめんなさい」って書きました。
 
書かないと帰れない気がしたんです。
 
 
帰りの身支度をして席を立ちました。喫煙席を出て、いつぞやの2ばんどうろを抜けて、レジの前にきました。
当然、何も注文してないので、スルー。
ドアを開けて、いざ、外へ。無限の彼方へ、さあ行くぞ!…と、思った矢先、喫煙席の奥から1人の店員さんが走ってきました。
 
あぁ、なんかやらかしたかな?と、思っていると、
 
「お客様、ご注文の方は…」
 
あ、やっぱり?頼まなきゃいけなかったか…なんて思いながら、
 
「財布忘れました…」
苦し紛れの言い訳。
 
「でしたら、次回お越しの際にぜひこちらを…」って、言われてクーポン券を貰いました。
 
ありがとうございます。って言って泣きながら帰ってきましたよ。
 
もうあそこ行けなくなりました。